平成から令和へ・・・
2019年5月1日、平成の天皇陛下こと明仁さまが上皇になられて、皇太子殿下こと浩宮さまが天皇陛下に即位されましたね。
このことによって、現在の日本には皇太子がいない状態になりました。
皇太子がいない状態は86年ぶりだそうです。
86年ぶりといっても、皇太子不在の状態自体は、長い天皇制の中では特に珍しいことではなく、
直近では、昭和天皇が即位された後、1933年12月に明仁さまがお生まれになるまでの7年間もこの状態でした。
このことにより、現在は秋篠宮殿下が皇太子待遇になり、対外的には活動されているそうです。
では、悠仁さまが皇太子になるのか・・・?
悠仁さまは天皇陛下の甥になるので、皇位継承順位となると秋篠宮さまの次にはなりますが、直系ではないので皇太孫ではありませんよね。
では、次の皇太子は誰になるのか?
ちょっと気になったので、まとめてみました。
目次
皇位継承者の決め方は?
まず、現在の日本の皇位継承はどのようになっているのでしょうか?
皇位継承については「皇室典範」という皇室に関する法律に記載されています。
皇室典範とは昭和22年に制定された法律です。
皇室典範には第一章に
皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
となっています。
皇室に属する男子というのは分かりますが、男系の?とはと思いますよね?
これを考えるには、日本での一般的な姓を考えるとわかりやすいです。
結婚すると、夫婦は同じ苗字を名乗りますよね?
日本では、ほとんどの場合、旦那側の姓を名乗ることが多いと思います。
(婿の場合は逆ですが・・・)
なので、家系の殆どは父方の姓で繋がっています。
天皇家も一緒で、皇室典範では父方(男系)で繋がっていくことになっています。
もし、男児がいない場合は、兄弟の男児、いとこの男児・・・というように
繋がっていきます。
Wikiによると、当時、上皇さまが即位された1989年には
2.秋篠宮さま(天皇陛下の弟:23歳)
3.常陸宮さま(上皇さまの弟:53歳)
4.三笠宮さま(昭和天皇の弟:73歳)
5.寬仁さま( 三笠宮 さまの長男:43歳)
6.桂宮さま( 三笠宮 さまの次男:40歳)
7.高円宮さま( 三笠宮 さまの三男:34歳)
の7人の皇位継承候補者がおられました。
でも、この後、天皇家は、極端な男児不足に陥りました。
1965年に秋篠宮さまがお生まれになってから、ここから先、 悠仁さまがお生まれになる2006年までの41年間皇室に男児が生まれなかったんです。
そのため、2019年浩宮さまが即位したあと、皇位継承の可能性があるのは
2.悠仁さま(12歳:秋篠宮さまの長男)
3.常陸宮さま(83歳)
の3人になってしまいました。
これを考えると、本当に少ないことが分かりますよね。
2006年に悠仁さまがお生まれになったので、今でこそ3人の継承者がおられますが、
それまでは2人しかいませんでした。
この状況ではさすがにヤバい・・・と思いますよね?
そこで、小泉内閣や野田内閣では、安定して皇位継承を行うため、どうするか?について検討していたのです。
皆さまは世継ぎはどうするのがイイと思いますか?
女性の天皇ではなぜダメなの?
現在の日本の法律では、女性はNGです。
でも、過去にも女性が天皇だった経歴があったような・・・
それなら、法律を変更して、女性の天皇を認めては?と思いますよね?
確かに過去には、8人の女性の天皇は存在しました。
・皇極天皇(642~645年)
・斉明天皇(655~661年)
・持統天皇(686~697年)
・元明天皇(707~715年)
・元正天皇(715~724年)
・孝謙天皇(749~758年)
・称徳天皇(764~770年)
・明正天皇(1629~1643年)
・後桜町天皇(1762~1770年)
ちなみに上記は10代ありますが、
・皇極天皇と 斉明天皇
・孝謙天皇と称徳天皇
は同一人物なので、8人になります。
過去に8人も女性天皇がいたのだから、昔の様に女性天皇を認めては?
と思うのは自然な考えですよね。
でも、この女性天皇の方々には共通点が存在します。
即位時に独身であること。そこから先も独身だった!
理由としては、明記されてはいないそうなのですが、だいたい予想がつきますよね。
「ダンナに権力を握られないようにするため」でしょう。
ま、外から入ってきた人が、どんな野心があるかは分からないですからね・・・
でも、皆さま、成人されて天皇になっているのならば、生涯独身の覚悟はあると思いますが、
可哀そうなのは明星天皇です。
即位したのはなんと5歳!!
譲位したのも19歳でしたが、そこから先も一度も結婚することはなく、生涯独身を通されました。
過去の歴史を考えると、女性天皇を認めたとしても、生涯独身縛りがついてきてしまう・・・
それを考えると、安易に「女性天皇を認めるようにすればいい!」とは言えないですよね。
でも現在は超少子化のこのご時世、世継ぎの問題もあるので、
「独身縛りを取っ払って、女性天皇をみとめればよい!」
さらに、子供がお生まれになれば、将来的に世継ぎも安泰!
ハッピー、ハッピー!!
と思うのですが、残念ながら、そんなにスマートにはいかないのです。
女性天皇の子供はなぜダメなの?
ここで、出てくるのが男系と女系という考え方です!
男系からの離脱は過去に例がない!
女性天皇がもし、皇室外の人と結婚し、めでたくお子様に恵まれた場合、できた子供は女系となります。
でも、いままで、女系に皇位が継承されたことは一度もないのです。
過去に、女性天皇の子供に皇位が継承されたことはあります。
実際、
・皇極 ・斉明天皇
・持統天皇
・元明天皇
のお子様は即位されています。
でも、ダンナの方が男系の皇族なため、旦那側の方で男系が継承されているのです。
ここまで、長く男系が継続していることって、世界的にも例がないのです。
「万世一系」って聞いたことありますよね。
天皇家は紀元前660年2月11日に神武天皇が即位してから途切れることなく続いている事を表しています。
2月11日って見覚えありませんか?
そう!「建国記念日」です。
日本はそれだけ長く続いているのです。
それとスポーツイベントでおなじみの…
千代に八千代に
さざれ石のいわおとなりて、
苔のむすまで~♪
皆さまご存知のこの歌!
千代に八千代に…永遠に
苔のむすまで…末長く長い年月
お分かりの通り、とにかく長い時間について歌っている歌です!
この「君が代」も「万世一系である皇統の永続性」がテーマです。
とにかく、日本の歴史は他に類を見ない永続的な血筋なんです。
これが、男系が大切に守られているということですね。
遺伝子レベルでも天皇家は男系が継承されている!
さらに、これは遺伝子的にも理にかなっているのです。
ここで、遺伝子について、簡単に説明しますね。
人間の染色体(遺伝要素を決めるもの)は23対あります。
対なので、本数的には46本ですね。
23対の染色体には番号が順に付いているのですが、この中で、性別を決める23番目の染色体の事を性染色体と呼んでいます。
世の中のいろいろな生物も性染色体を持っています。
地球上の生物の性染色体には、
X、Y、W、ZもしくはO(無し)が存在しています。
これらの組み合わせで性別は決定されます。
例えば、
大部分の哺乳類はXY型、ネズミの一部はXO型、鳥類はZW型、ミノムシはZO型・・・
などなどです。
この中で、人間の性染色体はXY型となっています。
ちなみに男性の性染色体はXY、女性はXXです。
子は父方と母方から一つずつ染色体を受け継ぎます。
・男性のXYからどっちか一つ
・女性のXXからどっちか一つ(どっちをとってもXですが・・・)
XXになれば女性型になりますし、XYになれば男性型になります。
男系とはこのYの染色体が受け継がれていることになりますよね。
このYの染色体が紀元前の大昔から、ず~~~っと継承され続けて来ているのです。
「女系を認める」ということは、科学的にも大昔から続いてきたこの
Y染色体の継承を捨てる
ということにもなるのです。
かなり凄いことのように感じられませんか?
そう考えると、安易に「女系もOK!」とは言えないことが分かりますよね。
日本の在り方を問われているような気がしませんか???
象徴と言えども、太古より私たちの心の中に染みついています。
当時、安倍晋三首相(当時は官房長官)も女系反対派(保守派)だったとか・・・
なるほど、これを簡単には手放せない気持ち、痛いほど分かりますよね。
まとめ
以上が何で皇室問題の議論が難しく、なかなか進まないのかの理由になります。
長く続いて来たものを変えるのは大変ですが、多くの日本人が納得のいく皇位が
安定的に継承されていくことを期待したいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。