最近、ダイエットや腰痛の話題が出ると決まって出てくる、「インナーマッスル」
そもそも、このインナーマッスルって何者なのか?
マッスルだから筋肉はわかるにしても、
どのような筋肉なのか?アウターマッスルとの違いは?
なぜダイエットや腰痛に効くのかについて説明していきます。
目次
ピラティスでよく聞くインナーマッスルとは何?
いきなりですが、インナーマッスルという名前の単一の筋肉はありません^^;
「インナー」ですから英語で”Inner”そのまま日本語に訳して「内部の」となりますね。
つまり、体の内部で作用している筋肉の総称になります。
逆にアウターマッスルは「アウター」なので”Outer”「外部の」で問題ないです。
われわれ人間の筋肉は一層ではなく、何層も重なって体を動かしています。
よく見る、ロボットの動きってぎこちなく見えるじゃないですか…
これは単一の筋肉をモーターで駆動しているからですね。
人間は色んな筋肉が少しずつ作用して体を動かします。そのため、スムースな動きができるのです。
インナーマッスルを体感しよう
では少し、インナーマッスルを体感してみましょうか。
右手でも左手のどっちでもいいです。L字に肘を曲げて、上を向いた手のひらにおもりを載せてみてください。
ペットボトルでも石ころでも数百グラム程度のものでいいです。
反対の手で腕の上部の力こぶの位置を軽く押してみてください。
何も持っていないときに比べて硬くなりましたよね。この状態がアウターを使った状態です。
では、このまま手首をクルンと回していただき、下向きにしましょう。
おもりは離さず、もったままにしてくださいね。
この状態で、先ほどと同じように力こぶをツンツンしてみてください。
どうですか・・・・・
明らかに硬さが変わりましたよね!
アウターをつかった状態から手首を返したことで、筋肉の使い方が変わったんです。
この状態では確かにアウターを使った時ほど大きな力を出すことはできませんが、
少しの力であれば耐えられますよね。
もちろん、この状態でも大きな力がかかってくれば、今度はアウターがインナーを助けて、両方で保持してくれます。
なので、アウターとインナーはお互い助け合って、強い力と滑らかな動きが途切れることなく行うことができます。
このように、いろんなポジションをとるときに、間をスムースに繋げてくれています。
どうでしょう?インナーパワーを感じていただけましたでしょうか?
今なら、普通のダンベルなどで行う筋トレがアウターを鍛えてるというのもなんとなく分かりますよね。
インナーマッスルを鍛えた方がいい理由
というわけで、私たちにはインナーとアウターの筋肉の両方があることがわかりました。
強い力を出すためにはアウターが大事だし、どうせ鍛えるんだったらアウターだけじゃダメなのか?
インナー鍛えるの難しそうだし…というのもありますよね。
でも、よく考えてみてください。
私たちは筋肉があれば、何かを持ったり、運んだりすることは簡単にできますが、
ずっと何かを持っていたり、運んでいたりはしていないはずです。
どちらかというと、座ってパソコンやっていたり、ご飯食べたり、立って歩いていたり、
スマホを立って操作しながら誰かを待っていたり…
ほとんど、アウターの出番ってないんです。
鍛えても使わなければ、カロリーを消費しないので、ダイエットにも効果は出にくいです。
そうなると、この状態の時、だれが私たちを支えてくれているのか?
それはインナーと背骨なんです。
立っているときも座っているときも、寝ているとき以外、私たちは体を支え続けなくてはなりません。
大昔、立って生活することを選んだ人間の宿命でもあります。
では、ちょっと考えていただきたいのですが、この状態でインナーが殆どない場合、
私たちはどのように姿勢を保つのか…
背骨しかないんです。
人間の頭は重いので、この重たい頭を背骨だけで支えなくてはいけないのです。
さらに、骨と骨の間には椎間板がありますよね。椎間板は滑らかに動くので柔らかいです。
ここを頭の重さで常に上からギュウギュウ押したら、硬い骨と骨の間に挟まれた柔らかい椎間板の宿命は…
ウッ!!ちょっと姿勢を崩したすきに「椎間板ヘルニア」の完成です。
厳密にはほかにも要因はありますが、なんとなく腰が痛くなるイメージはつかめたのではないかと思います。
じゃぁ、私は今日から心を入れ替えて骨で支えずしゃんと立つから!!と思いませんか?
しかーし、そんな簡単じゃないですよね!!
昔、学校の朝礼でなんどフラフラして怒られたことか…
辛いですよ!筋力のない状態で気合入れて姿勢をキープするなんて…
となると、インナー鍛えた方がいいかも…って思いますよね。
ピラティスがなぜインナーマッスルのトレーニングに向いているのか
ピラティス創始者のジョセフ・ピラティスさんはもともと第一次世界大戦で傷ついた兵士のリハビリを行っていました。
この時に「呼吸」が筋肉を作るのに非常な重要な要素であることに気づいたのです。
ここで、呼吸とトレーニングを融合させて行うことで、効率的に鍛えられるピラティスの原型を作ったのです。
さらに、ピラティスさんはニューヨークのダンサーのトレーナーを務めます。
この時、ダンサーのトレーニングを行う際に彼が開発したこのピラティスを用いて行いました。
ダンサーにはスムースな動きが求められます。
スムースな動きにはインナーマッスルが必要でしたよね。
彼がトレーナーを務めたダンサーは動きがしなやかで、故障も少なかったのです。
実際にはいろいろな人の研究がこの運動に加わり、今のピラティスに至っていますが、
呼吸法とインナーを効率的に鍛えるメソッドはピラティス特有なものなのです。
まとめ
なぜ、インナーマッスルを鍛えることが大事なのか?ピラティスでその効果を得られるのかはイメージつきましたでしょうか?
早速、ピラティスでインナーを鍛えて、腰痛になりにくい体を作りましょう!
→ギックリ腰経験者の方はコチラもご参照ください。