ダンスの動きがなんとなく固い。鏡を見てもなんとなくぎこちない様な動きになっている。
それって、踊りのセンスがないから???
いえいえ、滑らかな動きは練習すれば、確実に上達します!
体を滑らかに、しなやかに動かす練習の方法と理由、効果的な練習方法についてシェアします。
ぎくしゃくした不自然な動きを改善されたい方、要チェックです。
目次
ダンスでなめらかな動きの練習法は?
ダンスでなめらかな動きができない...
こんなに頑張って練習しているのに・・・
一生懸命動いているつもりだけれども、踊りがちいさく見えてします。
こんなときに、ありがちな状態としては、肘から先はしなやかに動いているけれども、
そこよりも手前がぎこちない動きになっていることが多いです。
それはなぜか?
「そもそも、胴体がうまく動かない」
「他の動きに胴体が引きずられて動いてしまう」
ことが多いです。
こんなときに、とにかく音に合わせて、ひたすら一曲通しで練習しても、
あまり、効果は出にくいです。
では、動きがカクカクしたところを直す練習をすれば効果がでるか?
残念ですが、そこだけを練習しても、劇的な伸びは期待できません。
動きが苦手なところがあるのであれば、そこを重点的に練習する必要があります。
どこの動きが苦手ですか?胴体ですよね!
ということは、胴体の動きをひたすら練習する必要があるのです。
どのように練習すればいいでしょうか?
ゆっくりと、一定のリズムで胴体の一ヶ所ずつを動かしていきます。
胴体とは、頭、首、肩、胸、腰です。
これらを一ヶ所ずつ、まんべんなくゆっくりと動かしていきます。
この練習法は胴体を一ヶ所ずつ分離して動かします。他は微動だに動かしてはいけません。
そのため、「分離」という意味の英語の「Isolation」から「アイソレーション」と呼ばれています。(そのまんまですね^^;)
アイソレーションはダンスの練習では全ての基礎になるので、メッチャ重要なのですが、
大きく体をバンバン動かす、一般のダンスの動きとは対照的に、
一ヶ所を思い通りに動かす練習法なので、非常に地味です。
でも、この地味な練習が、スムースな動きに直結するのです。
では、何でこの練習がそんなに大事なのか、次章でより細かく説明していきます。
ダンスでアイソレーションの効果が出る理由は?
ダンスの動きは本格的になるにしたがって、派手な動きの練習をするのかと思いきや、
実は逆で、地味なアイソレーションの時間が長くなります。
海外ではアイソレーションのみのスクールもあって、その中で、肩を回すだけで30分とか・・・(;゚Д゚)
大きなフロアでダンサーさん50人くらいが、ひたすら肩を回すことに没頭する姿、
ホント、オタクな風景です^^;
ではこのアイソレーションが何故にこんなに重要か、脳科学を使って説明していきましょう。
地球上にはいろんな生物がいます。
殆どの動物は運動能力に長け、時速80キロで走る動物もいますし、自分の体の何倍の高さの跳躍をする動物もいます。
空を飛ぶ動物も、水の中を早く泳ぐ動物もいます。
それは、すべて、その動物が生きていく為に必要な能力で、それらのことができないと、その動物は滅びてしまいます。
人間は他のどの動物と比べても、運動能力的には弱く、早く走れなかったり、飛べなかったり、泳ぐこともできません。
それでも、この世界を生きていくために、人間は他の動物が持っていない、とある能力を極限まで高めることによって、食物連鎖の頂点に君臨することに成功しました。
それは、「器用さ」と「コミュニケーション力」ではないでしょうか。
ところで体を動かすのはどこで動かしているでしょう?
筋肉!?いや惜しい・・・
それを制御する「脳」ですね!
さらに、脳も中では色々と役割が分かれていて、手を動かすところ、足を動かすところとかが存在します。
さらに私たちの脳は発達したものを制御するために、発達した分だけより多くの脳の配分が割り当てられています。
私たちの脳が発達したところ・・・それは「器用さ」と「コミュニケーション力」ですから、
これを体の部分に置き換えると、手と顔ですよね!
ちょっとグロテスクな写真なのですが、この写真を見てください。
これは、アメリカのペンフィールド先生という脳外科医が描いた、脳が体の運動を支配している領域の大きさを表した絵から作った人形です。
つまり、この領域が大きい部分が「器用」ということです。
手を使ったり、表情を作ったりするのに、そこまで動作を意識しなくても、自然に動くハズです。
ダンスで苦手な部分はどこですか?「胴体」ですよね!
この人形の胴体って・・・
殆どねーじゃん!!
って感じですよね。
そうなんです。
もともと私たちの体は胴体を器用に動かすようにはできていないのです。
なので言わば、「みんな苦手」なのです。
しかも、私たちはただでさえ、体を動かすことが苦手なのに、私もそうですが、
スマホだ!ゲームだ!PCだ!とさらに親指をはじめとした指先を知らないうちにとことん鍛えてしまっています^^;
指は、先輩方よりもより器用に動かせる自信があるんではないでしょうか?
逆に、胴体、普段使っていますでしょうか?
殆ど使っていませんよね!そりゃ、自由に動かないわけです。
先輩方は畑を耕したり、狩りをしたりで動かしていたと思いますので、かなわないわけです。
ということで、>体が滑らかに動かないのは、体の柔軟性でないのは明らかですよね。
では、ダンスを踊るのであれば、積極的に胴体を使っていきましょう。
ダンスを上手に踊りたいのであれば、地味だ派手だなんて言ってられません。
苦手な部分をより器用に動かせるようにするために、アイソレーションをすることって、
メッチャ大事なことだ!というイメージは湧きましたでしょうか?
となれば、早速練習です!
どうやって練習していけばいいでしょうか?
ダンスでのアイソレーションのやり方は
アイソレーションが重要な理由はよくわかったと思います。
アイソレーションは動き方さえわかれば、一人でも練習できますし、
みんなでやった時には、ほかの人との動きの違いを見ることもできます。
ではこのアイソレーション。どのようにやったら効果的でしょうか?
時間については、やればやっただけ効果は出るのですが、正しくやらなくては何の意味もありません。
アイソレーションで大事なコト
・鏡の前で行う。
・音楽をかけて行う。
これは必ず守ってください。
それぞれの理由について説明します。
鏡の前で行う理由
アイソレーションというのは、自分で思っている動作と体が実際に動いている動作のチューニングを行うことが目的になります。
なので、動かしたつもりが思ったように動いていなかったり、動きにいびつなところがないかどうかを常に鏡で見て直しておこなわないと、意味がありません。
逆に間違った認識のままやっていると、その動きが体に染みつきます。
ということで、必ず鏡を見て体を動かしてください。
大きな動きが最初からできる必要はありません。
少しずつ確実に行っていってください。
音楽をかけて行う理由
これは、音楽をBGMにするという意味ではありません。
アイソレーションは一定のリズムで体を動かすことが大事なのです。
もともとの目的を思い出してください。
「体を滑らかに動かす」ですよね!
滑らかにということは、体の動かし方も自分の思っているリズムと
音楽のリズムを一致させないと滑らかになりません。
体も動かしやすいところは早く動いてしまいますし、
動かしにくいところはゆっくりとしか動かせられませんよね。
それらを、同じ速度で動かせるようになる事ができる様になってください。
ということは、一定のリズムで体を動かす事が目的になので、
ぶっちゃげ音楽ではなくてメトロノームでも構いませんが、
好きな音楽でやった方が、テンションも上がるのではないかと・・・^^;
そのための音楽です。
ただし、一定のリズムで動かす必要があるので、
・できるだけ、リズムがハッキリとした曲にすること。
・曲の途中でテンポが変わらないこと。
ここは外さないでください。
それと、アイソレーションは一気にやるよりも、ダンスの練習の前に毎回入れた方が効果的です!かならず、練習とセットで行うことをお勧めします。
実際にアイソレーションでどこをどう動かすか?
については、いい動画がyoutubeにいくつもあるので、
それらを検索されてもいいですが、このページでもいくつか紹介しておきますね。
首のアイソレーション
顔の水平をキープしながらやることがポイントです。
肩が動くと意味ないので、肩はしっかりと固定してやってくださいね!
肩のアイソレーション
メッチャ地味ですが手の動きを滑らかに伝えるのに重要な役割があるので、
確実にマスターされることをお勧めします。
胸のアイソレーション
胸のアイソレーションの左右は特に肩を平行に保つのが難しいです。
見た目が平行になっているか分かりにくい場合は、両手を広げてやると、
鏡を見たときに肩の高さがズレているかどうかがすぐに分かります。
腰のアイソレーション
腰は他のアイソレーションとちょっと異なります。
腰で動かすのではなく、膝を柔らかくして、膝の駆動で動かすことが、上達のポイントです。
ダンスで滑らかな動きのまとめ
アイソレーションは一見地味な動きが多いのですが、ダンスで滑らかな動きができる様になるだけでなく、可動域も広がったり、ダンスのキレも良くなったり、ぎこちない動きが減ったりといい事だらけです。
ダンスのスクールに行くと、黙っていてもやらされるのですが、個々でダンスをやろうとする場合、アイソレーションの重要性はなかなか気づきにくいです。
そのため、逆に早く重要性に気づくと、踊りの雰囲気が本当に変わりますので、是非練習に取り入れることをお勧めします。
→ちなみに素早く動きたい方はコチラの記事もご参照ください。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。