「年寄りの冷や水」ってことわざありますよね。「江戸いろはかるた」の…
この本来の意味ってご存知ですか?
「年寄りが冷たい水で行水するといいことない」ではないです。
ではどういう意味なのか???
今だったらありえねーって話なので、紹介しますね。
うるおぼえだったけど、どういう意味なんだろうと思っていた方は要チェックです。
年寄りの冷や水の意味は、由来は何?
さて、年寄りの冷や水ですがこの冷や水とはなんでしょう?
ご存知の方もいると思いますが、隅田川の真ん中を流れる生水の事です。
当時も隅田川の水は川の水ですから、そんなにきれいなものではなかったです。というか、汚い。
まぁ、町中を流れている川ですから、生活排水が流れてますしね。
でも、水不足が深刻だった江戸ですから、昔の人はいろいろと考えたんですね!
隅田川の水も岸側を流れている水は汚いけど、真ん中を流れる水ならキレイなはずだ!!と…
ええぇ~と思う人もいるかもしれませんが、当時は大マジで水売りなるものが存在して、
隅田川の真ん中の水、キレイでおいしぃよぉ~、一杯20円!!
おにーさんいかが…と
今だったら、あり得ないですよね。
まぁ~そんな水ですから、当然、体が丈夫でないお年寄りが飲めば、当然お腹を壊すわけですね!
というわけで、年寄りがこの水を飲んでお腹を壊した様を皮肉って、
「年寄りが年に似合わないことするとケガするよ」という意味になったのでした。
年寄りの冷や水の舞台はなぜ隅田川?
さて、このことわざの舞台はなんで江戸の隅田川だったのでしょう。
江戸って昔から飲み水に飢えていたんですね!なぜか?
水なんて、井戸掘ればいいじゃん。って思いますよね!
井戸水だったら、地下から掘り出すから、夏は冷たくて、冬は暖かいし…
とは江戸ではいかなかったのです。
そういえば、おなじみ「江戸前寿司」ってありますよね!
これって江戸城近郊でとれた魚を使って作ったお寿司です。
皇居って海辺にありましたっけ?
海辺って感じはしないですよね。今の都内はもうそこら中埋立地で埋め尽くされてますしね!
昔は皇居の周りは海辺の湿地帯だったのです。
となると、その辺から湧き出ている井戸を掘ったとしても、出てくるのは、
しょっぱい系の水しかでてきません。
となると、江戸の水はどこから…
水道がメインでした。かといって、この水道の水質も微妙で、川の一部から拝借したりして、水道に混じっていましたし…
結果として、夏は生暖かく、冬は冷たく、雨が降れば濁るし…といいことなかったのです。
その中で、水売りは新鮮と謳っていたので、当時はバカ売れしていたとのことでした。
ま、飲めば腹を壊すような水ですから、長くは続かず、その後は有名な「神田上水」、「玉川上水」が整備されていきます。
その後も次々に上水道が整備されて、ようやく、江戸のお水は充実していったのです。
年寄りの冷や水の反対語は?対義語は何?
せっかくですから、年寄りの冷や水の反対語や対義語はないの??
って思いますよね。
ドンピシャなのはないですが、強いて言えば、
「老い木に花咲く」とか「枯れ木に花」
があります。
起こるはずのないようなことが、起こることのたとえですね。
「まだまだお年寄りも可能性ありまっせ!!」というわけです。
これからの超高齢化社会!年寄りの冷や水なんて言ってられません。
どんどんと花咲いていただいて、いつまでも現役で頑張っていただきたいですね。
年寄りの冷や水のまとめ
「年寄りの冷や水」いかがでしたでしょうか?
単純なことわざに見えて、裏に隠された背景を見ると、話は意外と深く、
内容的にもしっくり来て面白かったのではないかと思います。
ちなみに例文を参照されたい方はコチラの記事をどうぞ。
→年寄りの冷や水の使い方・例文
最後までお読みいただき、ありがとうございました。